ホテルの会計、経理 宿泊システム(PMS)とレストランポス、宴会システムとの連携について①

今回は宿泊システムの特徴について書きたいと思います。

宿泊システムはPMS(Property Management System)と呼ばれていますね。

主な特徴は、

 

予約管理(団体、個人で分けて管理できるものが多い)

客室の状態の管理(空室か、滞在中か、チェックアウトして未清掃か)

ゲストの名前、住所、人数、泊数、料金の管理(一部屋で一人ずつ違う料金設定可能)

過去に滞在したゲストの履歴の管理

他のシステムと連携(宴会やレストランポスと連携してチェックアウト時精算に対応)

など多種な機能があります。

 今回は会計にスポットを当てたいと思います。 

例として、101号室、田中様というゲストを想定してみていきましょう。

 

4月1日 17:00 田中様がチェックイン。大人2名、子供1名です。

田中様は1泊朝食付き大人1人10,800円(税込)子供1人朝食付き5,400円(税込)

 3人で27,000円(税込)です。

  宿泊代と朝食の内訳は 大人が宿泊代8,640円、朝食代2,160円

             子供が宿泊代4,320円、朝食代1,080円 

                  サービス料10%、すべて税込とします。

 

 4月1日深夜、PMSバッチ処理を行うと下記の仕訳ができます。

 

 滞在客勘定27,000  /  宿泊収入    18,182円

          サービス料収入  1,818円

          預かり消費税   1,600円

          朝食預かり金   5,400円

 

 借方 田中様はチェックアウト時払いなのでまだ支払いが終わっていません。

    借方は滞在客勘定になります。

 貸方 10%はサービス料なので朝食代を除いた宿泊代の10%を

    サービス料に振り替えます。

    朝食はレストランで摂るのでレストランの収入です。

    宿泊では預り金勘定にしておきます。

 

 4月2日 08:00 田中様はレストランで朝食を摂りました。

   レストランポスでの仕訳は

   

   朝食預かり金 5,400円  / 朝食収入   4,545円

               サービス料収入 455円

               預かり消費税  400円

 となります。

  朝食預かり金勘定が貸借で消えてますね。

 

 4月2日 10:00 田中様が現金払いでチェックアウトしました。

   現金 27,000円  /  滞在客勘定 27,000円

 

  これで滞在客勘定も消えてます。最終的な残高は

 

  現金 27,000円 /   宿泊収入    18,182円

           朝食収入    4,545円

           サービス料収入 2,273円

           預かり消費税  2,000円

 

  となります。

 これが日をまたいで仕訳されるのでややこしいですね。

  次回は部屋掛けでレストランを利用した際の仕訳を説明したいと

  思います。